定性分析の仕方
定性分析とは、画一的な数字や点数を基にした客観的な評価ができない会社の適応力や経営力の分析のことを言います。
銀行が会社を格付けする30%の評価が定性分析によってなされるといわれています。
定性評価は以下のような項目についてポイント化しています。
チェック項目 | 配点 | チェック項目 | 配点 |
---|---|---|---|
経営者能力 | 6 | 経営計画・財務管理 | 3 |
業界 | 3 | 銀行取引 | 3 |
業歴 | 3 | ディスクローズ姿勢 | 3 |
製品開発力 | 3 | 損益見込み | 3 |
販売力 | 3 | ネガティブチェック | -10 |
合計 | 30 |
定性評価は、市場動向、経営者・経営状態、営業基盤、競合状態などを評価するものです。
一般的に都市銀行の格付の内容はほぼ100%を定量評価で決定しますが、地方銀行だと定量評価70%・定性評価30%、信用金庫になると定量評価60%・定性評価40%程度といわれています。地方銀行・信用金庫と取引の多い中小企業にとっては、定性評価も格付を決める大きな要因になるのです。
定性分析とは、画一的な数字や点数と基にした客観的な評価ができない会社の適応力や経営力の分析のことを言います。具体的には以下に掲載する項目で評価をします。
上記の1~3が定性分析の項目です。そして中小企業特有の分析がもうひとつあります。
それは特性分析です。
銀行は中小企業等については、会社の財務状況のみならず、会社の持っている技術力、販売力や成長性、代表者等の役員に対する報酬の支払状況、代表者等の収入状況や資産内容、保証状況と保証能力等を総合的に勘案して、会社の経営実態を踏まえて判断しています。つまり、中小企業等は法人と個人(代表者)とは一体性であるとの特性を踏まえて大企業とは一部違った分析をしています。ですから、中小企業経営者はこの特性を銀行に分かるように説明できるかどうかによって格付けに大きな影響を与えます。